認印は全廃だそうで

戯言

いわゆるハンコ。

ちょっとかしこまった書類になると何故か必要になっている認印。

普段持ち歩いたり手元に用意しておくなんてことはしないので、慌てて近くの文房具屋で買ってしまったりして気が付けば十本近くになってしまったりしている。珍しい苗字であれば大切に管理保管したり必要になりそうなシーンを予め気にしておくなんて気を使ったりもするのだろうが、幸いにもさほど珍しくは無い苗字なので杜撰な扱いになってしまっている。それでも大型の文房具店に行かなければいけない程度なのだが。

果たして文房具屋で誰でも手に入れることができるハンコに何らかを証明できるだけの意味があるのかどうかずっとずっと気になっていた。いや、気になっていたというか無意味でしか無い物を何故続けているのだろうかと思い続けていたという方が正しいか。

今回のコロナ禍を受けてリモートワークといいつつもハンコの為に出社するとかいう馬鹿げた話が散見された。最初はありがちなジョークだとばかり思っていたが、実のところ実際にあるようでびっくりである。

もちろん、契約書や印紙への割印やらで本当にハンコが必要になる書類はあるかもしれないが、世の大半を占めるヒラのサラリーマン辺りが日常的に使う書類は形式的なハンコばかりの筈だ。少なくとも私はPDFファイルであらゆる書類の処理は済んでいたし、捺印されている書類もスキャン後のPDFファイルだったので実際に捺印されているかどうかは確かめようもなかった。つまり、要らないのである。

菅内閣になって行政規制改革担当相に就任した河野太郎大臣がいきなりハンコの廃止に向けて発表し、それも数ヶ月で調査を終えて99%以上が廃止とするなど話題を呼んだ。

お役所というのはご存知の通りハンコがありとあらゆるところに必要になってくる。複写紙であればハンコは複写されないので各ページに必要になるが、各ページで異なる印鑑を使ってもバレることはない。だってチェックしてないから。これでは複写紙の意味そのものがないわけだ。

記載内容を修正するには線を引いて修正印を押印したりするが、修正印と認印は違うものを使うこともできるので本当に本人が修正したかどうかの確認にはならない。いったい何のための押印なのか。

認印に本人確認の能力が全くないにも関わらず、まるで本人が押印したかのように思えてしまうのが厄介なところで、役所はそれで書類が受理されて処理が進んでしまう。後日に問題が発生した場合にはハンコについては特に問題視されずに諸々の事実関係によって書類の偽造が判別される。もうこうなるとデメリットしか見えてこない。

ほんとかどうかは確認しようもないが、昔読んだある本では事務所に全社員分の認印が置かれていて、適時書類に使用されているとかなんとか。もちろん本人の許可なんてものはない。

もちろん印鑑そのものが悪というわけではなく、元々はそれなりに高価であったであろう印鑑が安く手軽に入手できるようになってしまったという背景があるのだと思う。諸々の商習慣が時代に合わなくなってしまったということだろう。

もっともっと早く見直してもよかった筈なのだけど、おそらく地味で面倒くさくて各業界を敵に回す可能性が高く、現場の人員が頑張ればいいことと手をつけなかっただけなのだろう。

個人的には印鑑というかハンコはなかなかいい文化で、何かオリジナリティのある印鑑を作るサービスでもあれば利用してみたいなとは思っている。実印とまではいかないが、何かちょっと洒落た感じでアクセントに使えればいいかな、と。

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